商圏分析とは?目的や活用シーン、方法を解説
投稿日:2024.07.17/更新日:2024.07.17
店舗の売上や顧客層を的確に把握し、効果的な広告・販売促進活動を行うためには商圏分析が欠かせません。
しかし、個人経営の小規模店舗にとっては商圏分析そのものが分からず、具体的な活用シーンや方法がイメージできないというケースも多いでしょう。
そこで本記事では、商圏分析とは何かを解説するとともに、目的や活用シーン、商圏分析の方法などもご紹介します。
Contents
商圏分析とは
「商圏」とは、店舗からどの程度の距離に住む顧客が来店する可能性があるのか、その範囲のことを指します。
商圏分析は、小売業やサービス業といったビジネスを展開する際に、店舗の立地条件などからどの程度の集客力を期待できるのかを評価する方法です。
商圏分析の目的
商圏分析を行う目的はお店や企業によってもさまざまですが、特に多いのが以下の3点です。
期待される売上の予測
商圏分析では以下のようなさまざまなデータを活用しながら、期待される売上を予測することができます。
- 当該地域の人口および増減の傾向
- 当該地域の所得水準
- 顧客の購買力
- 競合他社のシェア など
当該地域での人口が多いほど売上も期待されますが、必ずしもそれだけが売上に直結するとは限りません。
所得水準や競合他社の状況などのデータを統合することにより、リアルな売上予測が立てられます。
顧客の分布を明確にする
顧客の住所データを収集し店舗周辺の地図上にプロットすることにより、顧客がどのエリアに分布しているのかを分かりやすく明示できます。
どのエリアから多く顧客が来店しているのか、反対にどのエリアの集客力が弱いのかが一目で分かります。
効果的な販売促進活動に活かす
商圏分析の結果をもとに、さまざまな販売促進活動を効果的に実施することもできます。
たとえば、顧客の所得水準が高く購買力が期待できるエリアでは「品質にこだわった高単価商品を中心にラインナップする」
「高級志向の製品を取り扱っている広告キャンペーンを展開する」といった方法も考えられるでしょう。
また、集客力の弱いエリアへの販促を強化するために、対象世帯を絞り込んでクーポンを配布することもひとつの方法です。
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商圏分析の方法
商圏分析は具体的にどのような方法で行われるケースが多いのでしょうか。代表的な3つの方法をご紹介します。
人口や世帯数の調査
人口や世帯数の調査は、基本的な商圏分析の方法といえます。
政府が公開している国勢調査結果や、地方自治体が公開している統計データなどをもとに、地域の人口、世帯数、家族構成、年齢層などを詳細に分析します。
周辺環境の調査
周辺環境の調査とは、店舗周辺の交通事情や近隣施設などを把握しておくことです。
交通量や主要道路からのアクセス方法、公共交通機関の利用状況、駐車場の有無などは集客を大きく左右する要因になります。
特に交通アクセスが悪い立地は、出店に不利な条件といえるでしょう。
また、近隣に大型ショッピングモールや学校、病院、公園などが隣接している地域ではファミリー層をはじめとした幅広い顧客層の来店が期待できます。
競合店の調査
まず、自社と同業のビジネスを展開している競合店の場所を特定し、店舗数や距離を確認します。
そして、店舗規模や提供している商品・サービス、顧客からの評判などを分析します。
実際に来店して取り扱い商品やサービスを確認したり、インターネットに投稿されたレビューを参考に顧客の評価や不満を把握することも可能です。
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商圏分析はどのようなシーンで活用される?
商圏分析はさまざまなビジネスシーンで活用されることが多くあります。代表的な活用シーンを4つご紹介しましょう。
店舗開発・新規出店
新しい業態の店舗開発や、新規エリアへ出店する際には商圏分析が欠かせません。
出店前の段階で商圏内の人口動態や競合他社の状況、交通アクセス、近隣施設などを調査できていれば、自社のビジネスにとって最適な立地を選定できます。
これにより「出店を果たしたものの思うように集客が伸びなかった」「客層がマッチせず利益が伸び悩んだ」というリスクを回避できるでしょう。
販促戦略・効果の予測
効果的な販売促進戦略を立案し、その効果を予測するためにも商圏分析は活用されます。
顧客の分布や購買行動を把握することで、ターゲットを絞った広告やプロモーション活動を展開できます。
たとえば若い世代が多い地域では、トレンドを押さえた商品やサービスを提供することで集客力を高めることができます。
高齢者が多い地域では、シニア向けのサービスや商品を充実させることにもつながります。
企画・戦略の立案
新しい商品やサービスの企画、戦略立案にも商圏分析は役立ちます。
商圏内の顧客ニーズや競合状況を把握することで、市場のギャップを見つけ出し、それに応じた新しい企画を考案することができます。
たとえば、競合店が提供していない商品やサービスを見つけ出したり、弱点を攻めることにより自社の優位性を強化できる可能性もあるでしょう。
エリア別売上分析
各地域の売上データをもとに分析することで、売上が好調なエリアと低迷しているエリアを特定し、それぞれの要因を考えることができます。
たとえば、慢性的に売上が低迷しているエリアでは、自社が取り扱う商品やサービスのターゲットと実際の顧客層にギャップが生じている可能性があります。
その場合は、販促活動の見直しや新しい施策の導入が必要かもしれません。
一方、好調なエリアでは、さらに売上を伸ばすための追加投資や新商品の投入を検討することもできるでしょう。
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商圏分析の活用具体例
商圏分析は既存店舗が抱える課題はもちろん、これから新たに出店・進出を検討している店舗においても有用です。
商圏分析を行ううえで参考にしていただきたい活用方法を、具体例を交えながらご紹介しましょう。
効率的な広告・プロモーションに役立てた事例
地域に根ざした経営を行っている飲食店では、これまで半径数kmの商圏に絞ってチラシのポスティングを行ってきました。
しかし、改めて商圏分析を行った結果、商圏内には若年層を中心とした単身世帯が多いことが判明し、チラシだけでなくWeb広告も並行して展開することに。
その結果、従来よりも来店客が増え売上アップにも貢献しました。
出店エリア拡大に役立てた事例
複数店舗を展開しているスーパーでは、新規出店にあたって既存店との自社競合が大きな課題となっていました。
商圏分析を実施したことで、既存店がどの範囲の商圏を網羅しているのかが地図上で可視化されました。
そして、自社競合を避けながら次に進出すべき地域を把握しやすくなりました。
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戦略的なポスティングをご希望ならコレイルにご相談ください
一般の顧客層がターゲットとなる小売業やサービス業において、自社の認知度を高めるためにチラシのポスティングを行うケースは少なくありません。
しかし、ポスティングは一世帯ごとにチラシを配布する地道な作業であることから、闇雲に行っても効果が現れるとは限りません。
むしろ多額の経費が無駄になってしまうこともあるでしょう。
ポスティングの効果を高めるためには、どのエリア・世帯をターゲットとして重点的に配布すれば良いのかを見極めることが重要です。
このような戦略的なポスティングを行いたいとお考えの方は、ぜひ一度コレイルへご相談ください。
コレイルは関西地方を中心にポスティングサービスを展開しており、商圏分析を行い、どの世帯にポスティングを行えば良いかプランニングいたします。
また、ファミリー世帯や単身世帯、シニア世帯など顧客のターゲットを絞り込んだうえで対象となるマンション・世帯へのポスティングも可能です。
まとめ
商圏分析は店舗における売上予測や顧客分布の把握、さらには効果的な販売促進活動にも活かすことができます。
慢性的に売上不振が続いている店舗では、商圏分析を行うことでその原因が見えてきたり、改善策のヒントが得られる可能性もあるでしょう。
また、広告・宣伝の手法としてポスティングを行う際にも、商圏分析を行うことで高い反響率が期待できるかもしれません。
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